境界層の剥離とは
境界層の剥離とは、逆圧力勾配の流れ(流れ方向に圧力が高くなる流れ)において、境界層の流れが圧力に逆らえず停止・逆流し物体表面から剥がれてしまう現象のことです。
境界層が剥離すると、圧力抵抗が発生したり翼の失速の原因となります。そのため翼の設計では境界層を剥離させないようにするのが重要となります。
境界層の剥離の可視化実験動画
下の動画はアメリカのNCFMF(National Committee for Fluid Mechanics Films)によって作成された境界層の剥離の様子を可視化した映像です。
実験では、物体背部の流れの剥離を可視化しています。物体の背部では、表面の流れが剥離し逆流している様子が分かります。
まとめ
- 境界層の剥離とは、流れが物体から剥がれてしまう現象のこと。
- 剥離すると、圧力抵抗や失速の原因となる。
次の記事
この記事で粘性流体の講座は終了です。次の講座では、これらの空気力学の知識を前提として実際の翼型まわりの空力特性について学んでいきます。
コメントを残す