圧力抵抗

圧力抵抗とは

圧力抵抗(pressure drag)とは、物体の正面と背面の圧力差によって生じる抵抗のことです。

一般に、物体から境界層が剥離することにより背面は負圧になり圧力抵抗が発生します。

圧力抵抗は、形状を流線型にしたり境界層を剥離しにくい乱流境界層に遷移させることで低減できます。

 境界層の剥離とは?
 乱流境界層とは?

非粘性流体では圧力抵抗はゼロ

非粘性流体の流れでは剥離しないので、物体の背後も正圧に回復するため圧力抵抗は生じません。

 非粘性流体とは?

圧力抵抗の低減方法

流線型による圧力抵抗の低減

同じ厚みの円柱と流線型では、流線型の方が流れが剥離しにくいので圧力抵抗が小さくなります。

乱流境界層による圧力抵抗の低減

同じ球体でもゴルフのディンプルボールのように表面をわざと荒くすることで、境界層が乱流化され剥離しにくくなり圧力抵抗が小さくなります。

まとめ

  • 圧力抵抗とは、物体の正面と背面の圧力差によって生じる抵抗のこと
  • 圧力抵抗は、境界層の剥離を抑えることで小さくなる。
  • 剥離の抑制には、形状の流線型化や境界層の乱流化がある。
次の記事
スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUTこの記事をかいた人

大阪出身。
東北大学大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻 修士課程修了。
学生時代は数値流体力学を用いた航空機の空力設計の研究に従事。
卒業後は飛行機設計関連の仕事を担当。